南泳会 オフィシャルメッセージ

2009年10月 



生まれ持つ野球センス 今ここで見せろ
         気迫では負けはしない 立浪和義


このフレーズを見て、歌うことができた方は、30代半ば以上の
熱烈な中日ドラゴンズファンであるに違いありません。そう、
今季限りで引退を表明し、先日ナゴヤドームにて引退セレモニー
を行った、中日ドラゴンズの立浪和義選手の10代の頃の応援歌
で、光GENJIの『ガラスの十代』をアレンジしたものです。

立浪選手は私の1学年下で、PL学園時代はもちろん、入団した
1988年の鮮烈なデビューは昨日のように覚えています。私が大学
2年の時でした。この歌詞にも書いてあるとおり、彼の『野球セ
ンス』は言葉にできないくらいすごいもので、高卒ルーキーにも
かかわらず、既にプロとして完成されたようなひとつひとつの
プレーに驚嘆した覚えがあります。

常に第一線で活躍し、さまざまな賞を獲得し、2000本安打や最多
二累打などさまざまな記録を作ったと同時に、1994年の10.8
決戦での一塁へのヘッドスライディング、サヨナラ満塁ホーム
ランなど記憶に残るプレーも多く、ミスタードラゴンズと言われ
るのに相応しい活躍をしてきました。また、礼儀を重んじる姿勢
は先輩にも後輩にも高く評価され、恩師である中村順司元PL
学園野球部監督も一目を置く教え子であると言われいます。
南山大学体育会水泳部で育てていただいた私ですら、彼の言動
には大変学ぶべきことが多いです。

そんな彼がついに引退。22年の選手生活にピリオドを打とうと
しています。本当にお疲れ様でしたといいたいです。
彼の引退に関連して、過去の活躍シーンが軒並み放映されていま
すが、それらを見ると、私自身の学生時代を思い出します。最初
に紹介した応援歌もそうです。この応援歌を聞くと、水泳中心の
学生生活、苦しい練習、ベストを出して喜んだこと、逆にタイム
が伸び悩んで挫折を味わったことなど、走馬灯のように思い出さ
れます。

彼が引退会見の際『今日はゲームを楽しみます』と言いました。
いよいよオール上南戦です。競泳を引退されて何年もたたれた
両校のOBOGの皆さんと現役生が合わせて200名以上集ま
ります。両校水泳部史上最大のイベントです。皆さん、10月11日
は上智の室内プールで、学生時代を思い出し、学生に戻ったかの
ようにおおいに盛り上がり、そして楽しみましょう!

2009年10月 南泳会会長 87生 高柳光浩